月村了衛さん『機龍警察 漆黒社会』(早川書房) のプルーフをいただきました

月村了衛『機龍警察 漆黒社会』早川書房、プルーフ

月村了衛さんの新刊『機龍警察 漆黒社会』(8月5日発売/早川書房) のプルーフを、早川書房さまよりいただきました。
ありがとうございます。
うれしい驚きです。
(※プルーフとは刊行前に刷る見本のことです。まだ表紙カバーもついていませんし、このあと、本文に若干の修正が施されることも普通にあります)
 
前作『機龍警察 白骨街道』の刊行時に、ここのブログで感想を書いたら、早川書房さまの編集者の方の目にとまって「ミステリマガジン」に転載していただいたことがありまして、そのつながりで今回プルーフが届いたのでしょう。ありがとうございます。
 
仕事柄、書籍として完成された形の本をご恵贈いただく機会はしばしばあるのですが、プルーフという早い段階で送られてきたのは、作家になって以来、初めての経験でした。
(解説をお願いされるときには、刊行作業の締め切り日に合わせるため、もうひとつ前の段階のゲラという紙束をいただきます)
 
早速、最後まで拝読いたしました。
(まだプルーフの段階なので、以下、感想はごく簡単に)
 
待ちに待った機龍警察シリーズの最新作は、いつもの警察小説としての面白さや、冒険小説としてのワクワク感、物語世界内を駆け巡る登場人物たちの迷いや意志や決断、胸が痛くなるような切なさに翻弄されつつ、今回は以前にも増して、作品と現実とのリンクを強く感じずにはいられませんでした。
 
第一巻の頃から多くの血が流れてきたシリーズですが、今回は登場人物たちが「状況」や「敵」に立ち向かう描写が凄まじければ凄まじいほど、これまで以上に、登場人物たちの心の奥底で燃える「身を焦がすような憤怒」と、そこから絞り出すように生まれてくる「静謐な祈り」にも似た感情に強く心を掴まれます。
 
本作は、まさに、血みどろの《暗黒のピエタ》とでも呼ぶべき作品なのかもしれません。