本年度残り5ヶ月~来年初頭にかけての予定

年内の予定が少し変更になりました。変わらない部分と併せて、あらためて告知を。

●前々から告知していた飛行機SFの発売は、諸々の事情から刊行延期となりました。発売は2020年頃の予定です(たぶん年末近くになります)

●既に予告が出ておりますが、文庫版『薫香のカナピウム』(文春文庫)は、9月4日の発売です。物語の内容そのものは同じですが、用語や小道具などの細部を変更したので、それに伴って「物語の見せ方」が少し変わりました。読み方によっては、これを大きな変更と感じられる方もおられるかもしれません。

●『リラと戦禍の風』(KADOKAWA)の単行本発売は、2019年に入ってからとなります。目下のところ、このための発刊作業に最も力を入れております。これも、物語の内容そのものは連載時と同じなのですが、加筆分に加えて、かなり大きな改稿を行っています。

●文庫版『夢みる葦笛』(光文社文庫)は、12月頃に発売予定。こちらは何の変更もありませんが、文庫化なので、解説が新たに付与されます。

●年内開始予定が来年初頭にずれてしまったのですが、《戦時下上海・三部作》の第二部・第三部にあたる長編の連載を、2019年から始めます。第二部連載(約1年)→単行本化→第三部連載(約1年)→単行本化、という連続した流れを予定しており、最後の単行本が出るのが2021年か2022年頃。強靱な体力が必要なマラソン作業となりますが、じっくりと進めて参ります。
この企画は、賞の候補に残ったこととはまったく関係なく、『破滅の王』の発刊直後(2017年11月)からスタートしており、2作とも、SF小説ではなく、歴史小説です。時代背景は同じですが、なんらかの形で上海が関係してくる共通点以外は、完全に独立した別作品です。登場人物も一切かぶりません。最終的な枚数は、三部作トータルで、原稿用紙換算2500枚前後となる予定です。戦前の大陸を舞台にした作品を執筆するには、これでもまだ枚数が足りないというのが正直なところですが、この時代を描く長編作品群としては、ひとまず、ここで筆を置くつもりです。

●室町時代を舞台とした短編小説を準備中。この内容については、2016年に新宿の Cafe Live Wire で行ったイベントで少しだけ言及しましたので、覚えておられる方には「お待たせしました。あと一息です」というご報告です。室町中期以降の播州地方(当時は播磨国と呼ばれていた)を舞台とした歴史ファンタジーというか、ちょっと幻想寄りの作品です。