新刊・既刊リスト
 
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特に断りがない限り、上田が執筆している作品はすべてフィクションです。
実在する人物・団体・地名・その他の要素とは一切関係ありません。

【NEW!】 2023年3月22日 発売 (電子書籍版も同時発売)
『上海灯蛾』(双葉社)

 
 《栄光か、破滅か。夜に生きる三人の男たち》
 
 1934年上海。共同租界の虹口で雑貨屋を営む次郎のもとへ、ひとりの日本人女性が、熱河省産の阿片煙膏とその種子を密かに持ち込み、買い手を見つけてほしいと依頼した。次郎は馴染みの中国人を通して上海の裏社会を支配する青幇の一員・楊直に接触して信頼を勝ち取るが、これをきっかけに、阿片芥子栽培の仕事へ引き摺り込まれてしまう。
 やがて、上海では第二次上海事変が勃発。関東軍と青幇との間で、中支那での阿片取り引きをめぐって新たな駆け引きが始まった。その陰で、次郎と楊直はビルマの山中で阿片芥子の栽培を始め、インドシナ半島とその周辺でのモルヒネとヘロインの流通を目論む。一方、新品種を熱河省から持ち出されたことを知った関東軍は、特務機関に指示を出し、盗まれた阿片煙膏と芥子の種の追跡調査を始めた――。
 1934年~1945年にかけて、大陸での阿片売買によって得られる莫大な富と帝国の栄耀に群がり、灯火に引き寄せられる蛾のように熱狂して燃え尽きていった男たちの物語。
 

2022年2月16日 発売 (電子書籍版も同時発売)
『獣たちの海』 (ハヤカワ文庫 JA)

 
 《この海原が凍てつくとも、我々は魂を燃やし続ける》
 
 陸地がほぼ沈み〈プルームの冬〉が迫る25世紀。海に生きるものたちの美しくも激しい生きざまを叙情的に描く。
「オーシャンクロニクル・シリーズ」初の全篇書き下ろし中短編集。
 
 
2021年9月27日 単行本発売 (電子書籍版も同時発売)
『播磨国妖綺譚』 (文藝春秋)

 
《室町時代の播磨国を舞台に、薬師と法師陰陽師の兄弟が怪異の真相を探っていく》
 
 蘆屋道満の血を引く律秀と呂秀の兄弟は、庶民のために働く心優しい法師陰陽師。彼らが出会ったのは新たな主を求める一匹の鬼だった。
 室町時代の播磨国(現在の兵庫県南西部)を舞台に繰り広げられる、癒やし系の不思議な物語、開幕。短編の連作です。
 

【NEW!】 「異形コレクション」(光文社文庫)シリーズ再刊行開始!(2020年11月~)
長らく休止していた、美と恐怖と幻想のアンソロジー「異形コレクション」シリーズの再刊行が始まりました。【関連記事】→好書好日(book.asahi.com)
【関連動画(15秒)】→https://twitter.com/OfficeTripleTwo/status/1469220291662716930
 
   

【上田作品:掲載巻】
 XLIX『ダーク・ロマンス』, LII『狩りの季節』, LIII『ギフト』  以下、続刊中
 

『ヘーゼルの密書』 (光文社)

 
 《1938年~1940年、激動の上海租界。太平洋戦争開戦の日が少しずつ近づく中、それでも日中和平工作に情熱を注ぎ、戦争を避けようとした人々がいた――》
 
 1939年上海。参謀本部ロシア課からの指示で蒋介石との和平交渉にあたっていた小野寺信陸軍中佐は、別ルートで中国との和平工作を進めていた影佐禎昭陸軍大佐からの激烈な抗議によって交渉の道を志半ばにして閉ざされる。失意のうちに帰国した小野寺と入れ替わるように上海へやってきたのは、盧溝橋事件で停戦交渉を担った経歴を持つ、今井武夫陸軍大佐。今井は小野寺と同期という間柄でもあった。今井大佐による新たな和平工作「桐工作」を支援するため、かつて小野寺中佐による和平交渉を手伝っていた民間人メンバーに、再び呼び出しがかかる。
 日中英の3ヶ国語を操れる女性通訳者・倉地スミ、学術交流を通じて中国側に人脈を持つ上海自然科学研究所の生物学者・森塚啓、和平交渉者たちを警護する・新居周治。通信社の記者や、中国側の協力者も交えて結成された和平工作班は、この計画のために密命を帯び、在北京日本大使館から派遣された一等書記官・黒月敬次の指揮のもと、蒋介石を日中和平交渉の場へ呼び戻すための活動を開始する――。
 太平洋戦争直前に実際に企図され、幻の和平工作となった「桐工作」を背景に描かれる、ピース・フィーラーたちの物語。
 
 
『破滅の王』 (双葉文庫)
 (文庫版/解説:杉江松恋) *完全版です。
 
 《1943年 魔都・上海。 "最終兵器を巡る男たちの暗くて熱い戦い"》
  第159回直木賞候補作。
 
 1943年6月上海。かつては自治を認められた租界に、各国の領事館や銀行、さらには娼館やアヘン窟が立ち並び、「魔都」と呼ばれるほど繁栄を誇ったこの地も、太平洋戦争を境に日本軍に占領され、かつての輝きを失っていた。上海自然科学研究所で細菌学科の研究員として働く宮本敏明は、日本総領事館から呼びだされ、総領事代理の菱科と、南京で大使館附陸軍武官補佐官を務める灰塚少佐と面会する。宮本はふたりから重要機密文書の精査を依頼されるが、その内容は驚くべきものであった。「キング」と暗号名で呼ばれる治療法皆無の新種の細菌兵器の詳細であり、しかも論文は、途中で始まり途中で終わる不完全なものだった。宮本は治療薬の製造を任されるものの、それは取りも直さず、自らの手でその細菌兵器を完成させるということを意味していた――。
 戦前、上海租界に実在した日中共同研究機関「上海自然科学研究所」に所属していた人々をモデルに、科学と戦争をめぐる現実を描いた物語。
 

文庫版『夢みる葦笛』 (光文社文庫)
 (文庫版)
2016年に発刊された四六判が文庫化されました。
個人短篇集です。2009年から2015年にかけて、ホラーやSFのアンソロジーや文芸雑誌などに掲載された作品9本と、未発表作1本が収録されています。幻想的な作品から宇宙を舞台にしたSFまで、バラエティに富んだ作品を収録しています。
「SFが読みたい! 2017年版」(早川書房)で、ベストSF2016 第1位を獲得。
 
 

【好評シリーズ】

オーシャンクロニクル・シリーズ (2009年~シリーズ続刊中)
 連番は刊行順序です。
 大規模海面上昇後の陸上世界と海上世界との確執、人間と他生物との共存、
 人間と人工知性体との友愛などを描いたSF作品。
 
(文庫版)……完全版です。加筆や修正が反映されています。


 (1) 『魚舟・獣舟』(光文社文庫)(2009年) ※短編集。シリーズ作品は表題作のみ
 (2) 『華竜の宮』上・下(ハヤカワ文庫 JA)(初版単行本2010年/文庫2012年)
     第32回日本SF大賞受賞。
     「SFが読みたい! 2011年版」(早川書房)で、ベストSF2010 第1位を獲得。
 (3) 『リリエンタールの末裔』(ハヤカワ文庫 JA)(2011年) ※短編集。シリーズ作品は表題作のみ
 (4) 『深紅の碑文』上・下(ハヤカワ文庫 JA)(初版単行本2013年/文庫2016年)

(旧版/単行本版)……早川書房 Jコレクション版(初版)です。

 

【その他の既刊】

『リラと戦禍の風』 (角川文庫) (初版2018年/文庫版2022年)

《血と硝煙に汚れた空を切り裂いて、翼ある者がやってくる》
 
1914年から始まった第一次世界大戦下の欧州。西部戦線のシャンパーニュで負傷したドイツ人の兵士イェルクは、"伯爵" と名乗る謎めいた男に命を救われ、リラという名の少女の護衛を依頼される。それは「ふたつの奇妙な人生」の始まりだった。現実の隙間に潜み人間の愚かさを嗤う魔物たち、戦場や銃後での厳しい状況、壊れていく社会と人間性。人が人であり続けられる未来を求めて、やがてイェルクは苦悩の末にある選択を行う――。第一次世界大戦下の欧州で、現実に対して密やかに抗した魔物たちと人間たちの物語。
 
『薫香のカナピウム』(文春文庫) (初版2015年/文庫版2018年)

 赤道直下の熱帯雨林、地上四十メートルの林冠部が〈カナピウム〉と名付けられた未来。豊かなる生態系を誇る樹上には、多彩な生物が集まっていた。生命の坩堝たるこの場所で生きる少女たちは、枝から枝へしなやかに跳ぶ――。やがて〈巡りの者〉と出会った少女たちは恋を知り、ともに森を襲う試練と闘っていく。たおやかなる少女のビルドゥングスロマン。
 (※初版2015年。2018年の文庫版で細部の改稿がなされました)
 
百目シリーズ・全3巻 (2014年~2015年)

  『妖怪探偵・百目』(1) 朱塗の街(光文社文庫)
  『妖怪探偵・百目』(2) 廃墟を満たす禍(光文社文庫)
  『妖怪探偵・百目』(3) 百鬼の楽師(光文社文庫)
短篇小説「真朱の街」がシリーズ化されました。タイトルに "探偵"とありますが、ミステリ小説ではありません。妖怪ファンタジー小説です。第二巻から長編パートがスタート。
 
【デビュー作】
『火星ダーク・バラード』(ハルキ文庫)
 火星の都市を舞台とした冒険エンターテインメントSF。第四回小松左京賞受賞作。
  (画像左端/初版単行本2003年/絶版)
  (画像中央/2008年大幅改稿版/ハルキ文庫で刊行中)
  (画像右端/2018年版/Kindle版/※誤字修正・再改稿のうえ電子化。Kindleのみ配信
  
 

(エッセイ集)
『未来力養成教室』(岩波ジュニア新書) (2013年)
  十代の読者に贈る〈未来〉と〈想像力〉をテーマにしたエッセイ集。
 

【翻訳された作品】(海外での発刊)
 ■英語訳
   ・黒田藩プレス
     "Speculative Japan" (Anthology) Vol.3 (「魚舟・獣舟」)
     "Speculative Japan" (Anthology) Vol.4 (「真朱の街」)
   ・HAIKASORU
      "Phantasm Japan" (Anthology) (「くさびらの道」)
      "The Cage of Zeus" (『ゼウスの檻』)
 
 ■フランス語訳
   ・SF専門誌「Galaxies」
     No.39 "Special Japon" (「魚舟・獣舟」)
 
 ■中国語訳
  (簡体字版)
     ・SF専門誌「科幻世界」
       「科幻世界・訳文版」2017年第7期 (「魚舟・獣舟」)
       「科幻世界・訳文版」2018年第6期 (「くさびらの道」「小鳥の墓」)
       「科幻世界・訳文版」2019年第10期 (「リリエンタールの末裔」)
     ・単行本『華竜の宮』上・下 →Twitter公式
     ・単行本『夢みる葦笛』 →Twitter公式
       ※本作、簡体字版『夢みる葦笛』によって、2020年10月に成都で開催された中国SF大会で、中国の伝統あるSF賞「銀河賞」の「最受歓迎的外国科幻作家」部門を受賞しました。 →Twitter公式
 
  (繁体字版)
     ・単行本『華竜の宮』 →Twitter公式
     ・単行本『魚舟・獣舟』 →Twitter公式
 

(「SF宝石」アンソロジーシリーズ・単行本)
   ※同誌掲載作は、2作とも『夢みる葦笛』(光文社文庫)に収録されています。

 「SF宝石」(光文社) (2013年)
 「SF宝石 2015」(光文社) (2015年)

(単行本 アンソロジー)
『SF JACK』角川書店 (初版2013年/角川文庫2016年)
  ※右側、タイトルが赤字の書影が文庫版。

(洋菓子シリーズ)
 ハルキ文庫版が最新の版です。お菓子を作る職人たちの物語。

 (1) 『ラ・パティスリー』(ハルキ文庫) (2010年)
 (2) 『ショコラティエの勲章』(ハルキ文庫) (2011年)
 (3) 『菓子フェスの庭』(ハルキ文庫) (2011年)

『トラットリア・ラファーノ』 (ハルキ文庫)

《いつか、見知らぬ誰かを幸せにするための料理を――》
 
神戸・元町にあるイタリア料理店「ラファーノ」。兄と妹が厨房担当で、僕はホール係だ。ある日、高校の同窓生・優奈が来店した。お店を気にいったらしい彼女が何度か通ってくるようになった頃、高校時代のソフトテニス仲間・伸幸が店にやって来た――。
美味しい料理と、友情と恋愛の間で揺れ動く男女の心の機微とかけがえのない人生を描く感動の物語。書き下ろし。

(文庫 アンソロジー)
 転載と書き下ろし。


(短篇が掲載された雑誌)

(異形コレクション・シリーズ)
  ※掲載作は、短篇集『魚舟・獣舟』、『夢みる葦笛』(いずれも光文社文庫)に収録されています。



『美月の残香』(光文社文庫) (2008年)

 香水を題材にした幻想小説。
 

 

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