梶尾真治さん、銀河賞受賞おめでとうございます!

SF作家の梶尾真治さんが、今年の中国科幻銀河賞で「最受歓迎外国作家賞」を受賞されました。
おめでとうございます!
《怨仇星域I:諾亜方舟》 (四川科学技術出版社/2021年)への評価だそうです。「日本人SF作家」としては2人目の受賞となります(この2例に先行して、翻訳者が1人受賞していますので、日本人としては合計3人が受賞しています)
本年度分も含めて、「中国科幻銀河賞」と「全球華語科幻星雲賞」(日本では混同されることがありますが、このふたつは別々の賞です)での日本人受賞者関連情報をまとめておきます。

●2019年 第30回 中国科幻銀河賞 科幻世界40周年日中友好部門受賞……岩上治さん(筆名:林久之さん)
※日本人が銀河賞を受賞したのは、これが初! 林久之さんは、長年、中国SFの研究や翻訳にたずさわっておられる方で、御著書のひとつである『中国科学幻想文学館』上・下 (武田雅哉さんとの共著/大修館書店 あじあブックス)は本当にいい本なので、中国SFに興味をお持ちになった方は、皆さんぜひお買い求め下さい。ちなみに、この回のこの部門では、中国の著名なSF作家・呉岩さんと一緒に受賞なさっています。

●2020年 第31回 中国科幻銀河賞 最受歓迎外国作家賞……上田早夕里
 ※《寻梦芦笛》(簡体字版『夢みる葦笛』/光文社)が評価されての受賞となりました。

●2023年 第33回 中国科幻銀河賞 最受歓迎外国作家賞……梶尾真治さん
 ※《怨仇星域I:諾亜方舟》(簡体字版『怨讐星域Ⅰ ノアズ・アーク』/早川書房)が評価されての受賞となりました。
  2020-2023年で年号と回数が一致していないのは、コロナ禍によるイベント中止などの影響によるものです。

梶尾真治さんによるツイート
https://twitter.com/kajioshinji3223/status/1639589023026126850

熊本の緑川さんによるツイート。新聞記事が載っています。
https://twitter.com/BTmidorikawa/status/1639740996568383489


なお、2022年の第13回全球華語科幻星雲賞のほうでは、この年から、中国SFの世界への普及に貢献した人を表彰する「星橋賞」が新設されており、劉慈欣さんの「三体」シリーズを世界に広めて日本版の出版に貢献した功績から、中国側は「科幻世界」の編集長である姚海軍さん、日本側は翻訳者の立原透耶さん・大森望さん・出版社として早川書房が受賞しています。