(0)【著者記録: 2003-2023】はじめに

今年はデビュー20周年にあたるため、デビュー以降の20年間をふりかえるエッセイを、Instagramで2月末から連載しています。昨日7月7日、連載は第23回まで達しましたが、いっこうに終わる気配がありません。過去の体験談を記録と突き合わせながら順々に記述していくと、結構な分量になってしまいました。一年間限定の連載のつもりでしたが、これでは来年まで持ち越しになりそうな気配です。

そういうわけで、連載は全然終わっていないのですが、2023年の上半期が終了したこのタイミングで、当初の約束通り、Instagramに投稿した記事の一部を、こちらのブログに転載していきます。

20年前のSF新人賞・新人作家周辺の話は、いまのSF新人賞の状況とはまったく異なります。インターネットの状況も違います。携帯小説はありましたが、いまのような形の電子書籍は日本国内ではまだ普及していませんでした。この時代は紙書籍がすべてで、紙の自著が絶版になってしまうことは、プロ作家に大変厳しい状況をつくり出しました。
いまは、そういったことからずいぶん自由になり、作家活動における選択肢も増えました。おかげで 20年間続けられたと言っても過言ではありません。

そういった経験を、自分に関する話だけを選択して書いていきます。
他の方が同じ時代について記述すれば、まったく違う様相が立ち現れるでしょう。私は個人的な記録としてのみ、これを綴っています。あくまでも当事者の視点から記録を残すことが、このエッセイの目的です。そういうものは、現状、本人が綴っておかない限り、どこにも何も残らないからです。

記録は、この投稿に続く「(1)~(3)」(連載第1回から第3回までのまとめ記事)から始まります。
連載当初は一回分の文章が少なかったので、当ブログでは「(1)~(3)」「(4)~(5)」「(6)~(7)」は、ひとつの投稿にまとめます。
以後は文章が増えるので、連載通りの連番で転載します。
連番は Instagramでの連載番号と一致させていますが、ブログではタイトルをつける必要があるので、毎回の要約をタイトルとしてつけます。
また、ブログで読みやすいように改行を増やしたり、文章を推敲し直した部分があります。ご了承下さい。

最新の投稿と、ここに転載していない過去の記事は、Instagramのほうをご参照下さい。